海岸の松林の声
(Mさんの体験談)
地元の一部の若者達の間では、ひそかに知られている海の怪談話がある。
友人らと夜に、海を見に砂浜へ向かっていると、途中の松林に白い服を着た女性がひとりで歩いていくのが見える。女性が夜にひとりで海岸へ向かっていることに違和感を持ち、後についていくと、その女性はいつの間にか消えていた。女性が消えた場所には白い花束が供えられていたという。
私の住んでいる地域のその海岸は、数キロにわたり砂浜が広がっていて、背後には松林が鬱蒼と続いている。けっして奇麗な海とはいえないが、この地域周辺の人たちにとっては気軽に訪れているスポットで、日光浴をしたり、体を動かしたり、潮風にあたって波の音を聞きながらくつろいだりできる場所として親しまれている。
また、この海岸では、稀に水難事故が起こり、ニュースに載っているのを目にすることもある。
大学の写真サークルに所属する私は、夕暮れの光景を撮るために、ひとりその浜を訪れた。
海岸沿いの道路から海へ向かう入口があり、海岸側へ進んでいくと砂浜の手前に松林がある。その松林に入り込んだとき、風の音に混じって、何かが聞こえた。
「…たすけて…」
振り返っても、誰もいない。けれど耳を澄ますと、確かに、松林の奥から声がする。
迷った末、私は松の木の合間を抜けて進んでいった。潮風の匂いと、針葉の湿った匂いが混じっている。やがて、ひときわ古びた松の根元に、白いなにかが見えた。まだ置かれてそれほど時間も経っていないであろうラッピングされた白い花束が、そこに置かれていた。誰かに供えられたものだろうか。花はどれも清らかな白で、風に揺れるたびにかすかに香る。けれどその周囲だけ、まるで時間が止まったかのような静けさに包まれている。
「…ここだよ…」
花束の向こうから声がした。
木立の陰に誰かが立っている。白い服を着ているが輪郭は曖昧で、こちらを向いているのかも判別できない。近づこうとすると、空気がわずかに冷たくなった。
その人影は、砂浜の方へゆっくりと滑るように後ずさっていき、波打ち際へ向かって消えてしまった。海の音だけが静かに聞こえてくる。
あっけにとられていたが、ふと異様な出来事に気づき、私は慌ててカメラを構えてシャッターを切った。けれど、現像した写真には、松林と砂浜だけが写っていた。
あの時、私が見たものは幽霊だったのでしょうか。
オカルト番組表
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