いわゆる「青髭」と呼ばれる殺人鬼だが、彼は黒魔術に深いかかわりがあった。
ジル・ド・レはフランスのアンジュ地方の領主で、非常に美男子だったといわれている。
ジャンヌ・ダルクとともにフランスのために奮戦し、救国の英雄として年若くして元帥に昇進した。
しかし、ジャンヌ・ダルクの火刑で戦争に嫌気がさし、領地へ帰って考えうるかぎりの放蕩三昧をつくした。
その結果、財政破綻をきたし、子供を生け贄とした黒魔術的錬金術に没頭した。
救国の英雄が殺人鬼青髭に変わるまでのいきさつにはジル・ド・レの苦悩がにじみでている。