其の1
カングロブームの頃、ある女子高生が、毎日のように日焼けサロンに通っていた。
その女子高生は、早く肌を焼くために1つの店では満足せず、日焼けサロンを何店もはしごをするほど熱心だった。
しかし、自分の望みどおりの小麦色の肌を手に入れた頃から彼女をたびたび腹痛が襲うようになる。そして、ついには自分のお腹から変なにおいがするようになった。
これは日焼けどころではないと思った彼女は病院へ飛び込んで診察を受けた。
「非常に珍しく、あなたにとってはつらいお話ですが・・・」
医者はそう切り出した。
「残念ですが、あなたのお腹の中は半分焼けてしまっています。そう、まるでオーブンか何かで、体の中を焼かれたような状態です。何か心当たりでもありますか?」
そう、彼女は日焼けサロンに通って、長時間肌を焼きすぎたために、皮膚だけではなく、内臓まで焼いてしまったのだ。
一度焼けた肉を元の状態に戻す方法があるはずもなく、しばらくして彼女は亡くなってしまったという。
其の2
ガングロブームの折、日本でも日焼けサロンが林立していた時期がある。
ある地方都市に住む女子高生が夏休みを利用して、日焼けサロンに毎日通っていた。
お金はアルバイトをして貯めたお金である。
しかし日焼けサロンに通い続けたある日、彼女は自分のつま先が痛くなり始めたのに気が付いた。
最初は気のせいだと思ったが、痛みは日に日にひどくなるばかりだ。
彼女は我慢できず医者に駆け込んだ。
医者の診察は驚くべきものだった。
なんと彼女のつま先は日焼けサロンの紫外線の影響で壊死を起こしていたのだ。